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人生最大の悲しみから引き寄せられてPJに参加。フランスの三つ星レストランで活躍するChieさんにインタビューしました。


【PJウェルネスプログラム4期受講生】Chieさん


ワーホリでフランスに渡って以来、ブルゴーニュのミシュラン3つ星レストランで長年サービスマンをされていたChieさん。日本人のシェフである旦那さんと、4歳の娘さんとの3人暮らしです。第一子の娘さんとの死別という辛い境遇を乗り越え、縁あってプラントフルジャーニー(以下、PJ)に入会。PJ卒業後すぐに南仏に移り住むという決断をされ、3ヶ月後には新天地で生活をスタートされました。Chieさんの “プラントフルジャーニー” を伺いました。




ーーーどのようにプラントベースや華子さんに出会い、興味を持ったのか詳しく教えてください。


Chie: PJに出会ったのは、亡くなった娘が繋いでくれた『縁』だと感じています。2年前に当時6歳だった長女を亡くし、生きる気力を失い、1年間休職していました。1日中ソファーに横になって何もできずに過ごす日々が続きました。元々、レストランでサービスマンとして働いていたのでお客さんを喜ばせるのが仕事だったのですが、 そんなことができる精神状態では到底ありませんでした。どん底の状態がずっと続き「そろそろ変わらなければ...」と思い始めたときに、華子さんのインスタグラムに出会いました。「プラントベースってなんだろう?」と少し興味を持ち、調べてみました。華子さんの人柄やバイタリティにはすごく惹かれるものがあったので。今だから分かるんですが、そのとき私は直感的にPJを必要としていたんだと思います。


ーーーお辛い経験を話してくださり、ありがとうございます。体調面でも優れない日々が続いていましたか?


Chie: はい。メンタルが安定しなかったので、ずっと体調が悪く、消化不良もありました。朝起きると、胃の中で食べ物が十分に消化できてない感覚があり、体が重い。そんな生活だったので、野菜中心の生活に変えてみたら何か変わるかも、という気持ちがありました。元々、料理は好きでしたが、野菜を料理する技術やレシピは一辺倒。フランスでの生活も10年以上になるので、新しいレシピを覚えたいという気持ちもありました。夫は料理人なので、2人とも料理も食べることも大好きでした。


ーーー入会まではちょっと時間がかかったそうですが、どういう検討をされましたか?


Chie: 「本当にPJが必要かな?」という点で踏ん切りがつきませんでした。なので自分で1度トライして、できなかったら入会しようと思ったんです。普段からBIO(オーガニック)の農家さんの食材を買って料理をしていたので、PJに頼らずにどこまでできるかなと思って。自分で試してみたんですけど、結局限界を感じました。例えば、ナッツやハーブを食事にうまく取り入れることが難しかったり、タンパク質を十分に確保できなかったり、作るものが偏ってしまったり...。次のPJ募集のときに入会を決めました。


ーーーPJの入会動機は、プラントベースにシフトすることだったんですか?


Chie: 動機は色々ありますが、一番はメンタルが落ちていたので、華子さんを始めPJコミュニティにいらっしゃる人たちのポジティブな雰囲気が、私が喉から手が出るほど求めているものでした。実際に体験談を見聞きして、”とても良い気” が流れていることを感じましたし。そんなエネルギーの人たちが集まるところに所属して、心を鼓舞したいと思いました。娘が亡くなってから1年半が経ち、最初は時間が薬だと思ってたんですが、やはり「自分でも動かなきゃ」と思って。実際入会してから、皆さんのポジティブさに気分が高まることはあったんですが、どうしても落ちてしまうことはありました。それでも、プラントベースの食事は自分の生活の中に落とし込めていきました。 華子さんのような美しい盛り付けはなかなかできませんが、PJのレシピはシンプルに作れる料理も多く、私の日常の生活に馴染みやすかったです。


「私、南仏に行きたい」PJ後半年以内の南仏移住と名門レストランへの転身


ーーーPJ参加後すぐに、拠点を南仏に移されたと聞きました。どうしてだったんですか?


Chie: PJが終わった1ヶ月後、今年4月の終わり頃にたまたま夫の仕事の変化もあり、 突然「私、南仏に行きたい」と思ったんです。今までブルゴーニュ地方に住んでいて、大好きなところでしたが、天気が悪く、曇り・雨が多い。メンタルが落ちてる人間にはすごく堪えました。だから自然と「太陽がある方に行きたい」=『南仏』と考えるようになったんです。それまでは移住は難しいと思ってたんですが、「今なら移れるんじゃないか?」と思い立ち、一気に動き始めて。気になっていたレストラン(今の職場)に履歴書を送り、興味を持ってもらえて、現地で2日間働いた後に採用になりました。動き出して2週間足らずでです。周りの人には移住は無謀と思われてたみたいですけど、2ヶ月半後にはもう引越していました。「自分を信じて、動こう」という気持ちに切り替わったのは、華子さんやPJの影響だと思ってます。PJの仲間がいろんなことに挑戦していたり、ポジティブなパワーで動かれる人が多かったので、私もすごく良い影響を受けたなと感じています。


ーーーChieさんの行動力に脱帽です。元々、どうしてフランスに住むことになったのですか?


Chie: 大学ではフランス語を専攻し、日本のホテルのフランス料理店でサービスマンの仕事をしていいました。日本で4年間働いた後に、ワーキングホリデーでフランスに行くことにしました。渡仏する前に夫と結婚したんですけど、 元々は1人で行く予定だったワーホリに夫も「一緒に行く」と言い始めて(笑)。二人で海を渡りました。1、2年で日本に戻る予定でしたが、ワーホリの後半に働いていたお店がミシュランの三つ星のレストランで、厳しいけど刺激とやりがいのある環境でした。結局そこに7年ほど勤務し、労働許可書も取ってもらって今に至る、という感じです。


ーーーミシュラン3つのレストランでサービスマンの仕事...お仕事は全てフランス語でということですよね?


Chie: そうです。元々フランス語を勉強していたので日常会話はできると思ってたんですけど、いざ働き始めたら、お客さんが何を言っているのかさっぱり...ということも多々ありました。最初は結構大変でしたね。それでもちょっとずつ周りの人がどういう言い方をしてるか研究したり、声のトーン、話すスピードを、お客さんに合わせて変えたりしてみて、少しずつ使いこなせるようになっていきました。



自分自身も、家族もともに楽しんだプラントフルジャーニー


ーーーPJ中のプログラムで、印象に残ってることはありますか?


Chie: 華子さんの講座の組み立て方、ワーク(座学)をやる、動機付けに感心しました。何のワークも「なぜこれをやるのか」という動機付けから始まるんです。自分の動機を紐解いていくところから。そういう自分への問いかけが、食生活の改善だけでなく、日常生活のあらゆることにも活かせると感じました。グルコンでは、皆さんと意見交換をする機会があって、境遇や、ものの見方が全く違う方々と意見交換できる場があったのがすごく良かったです。あとは、4歳の娘は甘いものが好きで、グミやチョコが好物。PJに入ってからは、ローストしたミックスナッツやフルーツを見えるとこに置くようにしたら、娘がお菓子を食べなくても済むことが増えるようになったんです。自分が作る環境がいかに大事かを実感しました。


ーーープラントベースの料理に対するご家族の反応はいかがでしたか?


Chie: 夫は肉もよく食べる食生活をしてたんですけど、今はプラントベースの食事で満足してくれています。料理人なので「これは何が入ってる?」とか「肉をどういう風に代用してる?」とか興味津々で。華子さんの料理テクニックに2人とも虜になってます。料理人でも知らない組み合わせや、面白い調理のテクニックをたくさん知れました。例えば、私はクランチーグラノーラをよく作るんですけど、砂糖を入れずにデーツ、デーツとバナナの甘みだけで作るんです。初めて知った時は結構衝撃で。そういった食材の組み合わせなどを、2人で驚きながら色々作って楽しんでいます。


ーーー体に変化はありましたか?


Chie: 色々ありました。実は、娘を亡くしてから13キロ太ったんです。プラントベースの食事に変えてからは、1ヶ月に大体1、2キロずつコンスタントに落ちるようになり、今は元の体重に戻りました。疲れにくい体になり、肌の吹き出物は消え、お通じは毎朝必ず。逆に、普段調子が良すぎるので、ちょっと旅行に行っただけでも体の変化を感じます。体は正直なので、普段どれだけ体の中が整ってるかを感じますね。



新たな目標と家族の支え


ーーーPJに参加したことで、家族にはどのような変化があったか教えていただけますか?


Chie: ちょっと前まで家事は私1人でやってたんですけど、引越しを機に環境が変わり、前より夫婦で分担できるようになりました。以前は、両方とも夜まで働いていて、夜中の1時までベビーシッターに子供達を預けていたんです。長女を亡くしてからはそれをやめ、夫が夜まで、私が夕方までの仕事にしたんです。今回の引越しでは逆転し、私が夜まで、夫が夕方まで働くことに。 なので、普段は夫が娘の面倒をみています。これは華子さんに倣ったことですが、夫婦お互いが無理のないように、家事育児を生活の中に落とし込めればいいなと思っています。簡単ではないですが、前よりうまくいっていると感じます。レストランの仕事は、体力的にすごく大変なので元々40歳ぐらいで離れようと思ってたんです。でも娘の件で、一度、人を喜ばせることができなくなり、PJでパワーをもらい、もう一回挑戦したいなと思えて。娘にも夫にも負担がかかっているのはわかってるんですけど、それでも今は「挑戦したい!」という気持ちで動いています。


ーーーChieさん、かっこいいですね。ちなみに今はどういう職場で働かれているのですか?


Chie: ご縁があって、また三つ星レストランのガストロノミーで働いています。PJに出会ったおかげで、現在の職場のシェフの考え方やフィロソフィーが私の理想とマッチしたんです。そのシェフは「自分が『今日食べるもの』が、これからどういう環境で生きていくかの選択肢に繋がる」という考えを持ってる人で。プラスチックフリーの認証を取ったり、あと、環境保全も行っています。レストランなのに広大な畑をいくつか所有し、自然農法にこだわったBIOの野菜を栽培してお店で出す。私はそこで勉強したいと思い、引っ越したんです。


ーーーPJをおすすめするとしたら、どういった方におすすめしたいですか?


Chie: 食生活を変えたい人はもちろんですけど、私の場合は、コミュニティの皆さんの優しさとか、明るさに支えられてたので、何らかの理由で気持ちが落ち込んでいたり、自分の内面やメンタル面を整えたいという方にすごく合うと思います。自分一人で克服することは難しいですが、PJコミュニティの皆さんの温かさや応援で、気持ちを良い方向に持っていくことが可能です。信じて飛び込んでもらいたいと思います。


ーーー最後に、今後のChieさんのビジョンや目標をおしえてください。


Chie: まだこれから勉強していく段階なんですけど、「普段の食の選択」が「私たちの住む世界」にどう影響しているかを学び、「日々の生活の中でもできること」を伝えられるようになりたいと思っています。今の職場でもっと知識を身につけて、ガストロノミーのサービスマンの仕事の経験も生かしながら、今後、発信していけたらなと思っています。



ーーーChieさんの思いや行動力は多くの人の心に響くものがあると思います。貴重な話を聞かせていただきありがとうございました。


 

300名以上の女性たちが食から人生を変えた

【Plantful Journey プラントベース・ウェルネス・プログラム】

7期募集中!入会締め切りは2月23日(日)日本時間23:59まで https://www.plantful-journey.com/plantbased-wellness-program

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